「親が元気なうちにエンディングノートを書いて欲しい」と思いながらも、実際はなかなか会話を切り出すことは出来ないものです。
エンディングノートをかいて欲しい(本音)
でも死を連想させるようで勧めにくい(建前)
言い出しにくくて数年経ってしまった…という方は多いのではないでしょうか。
ところが、我が家の場合【ある1冊のノート】のお陰で長年の壁を越えることが出来たのです。
それが忘備録ノート『Life Memo』です。
今回は、このノートを選んだ理由と実際に使ってみた感想を踏まえながら、老齢の両親の終活についてご紹介したいと思います。
老齢の両親への「エンディングノート」の円満な勧め方がわかる
みんな「親の終活」どう思ってる?
ここに興味深い『親の終活に対する意識調査』の記録結果があります。
親の終活については91.6%の人が「取り組まないと困る」と思いながら、その半数以上の「55.6%」の人が実際には取り組んでいないというのです。(株式会社鎌倉新書2018年10月「親の終活に関する意識調査」)
エンディングノートをかいて欲しい(本音)
でも死を連想させるようで勧めにくい(建前)
実際、親にエンディングノートを勧めた人からは
- 縁起でもないと怒り始めた
- 両親の顔が曇った
- 相続が目当てなのかと聞かれ困惑した
- その後関係がギクシャクした
などの反応があったと聞きました。
子供の側にも遠慮があって言い出せないのもありますが、本当は両親が老いていくという現実をを認めるのがイヤだ、という心理も働いていると思います。
親に終活を勧めることは想像以上に難しく、関係が悪化するくらいなら…と思ってしまうのも無理はありません。
でも、いざ何か起こってからでは遅いのも事実なのです。
なんと「忘備録」ならすんなり書いてくれた!
高齢の両親が「終活」という言葉に過剰反応してしまうのは、言葉のインパクトがエグイからではないでしょうか?
「終活」=終末、「エンディング」=死をマトモに連想させてしまい、自分で言うならともかく、親子であっても言われたい言葉ではありません。
そこで私は言い方を変えてみることにしました。
それが「忘備録」です。
実際、「忘備録」は日常生活で役に立つことがとても多いのです。
実は私も若い頃ならパッと思い出せたことが、なかなか思い出せない年齢になってきて、忘備録を捜していました。
そこで自分のために見つけたのが『Life Memo』というノートだったのです。
これは通帳の番号も、親類の命日も、毎月の振込先も振込額も、調べたいことが1冊にまとまるので本当に便利。
そう、実際に困っていることが多いから役に立つのです。
忘備録でも、内容はエンディングとリンクしているから大丈夫。
それとわからない装丁なのですが、実は中身はけっこうエンディングノートです(笑)
コツは自分も一緒に書くこと
並列の関係が大事
上からの目線だったり、頭ごなしに言われると、誰しも感情的になってしまうもの。
そこでおすすめなのは、タテの関係ではなくヨコの関係になることです。
つまり、2冊用意して自分も一緒に書いてしまうのです。雑談しながら手伝う感じがいいですね。
同じものを書くことによって、何を調べればいいのか、何が必要で何が不要なのかもわかります。
なによりも一緒に自分のエンディングノートが出来てしまうのが素晴らしい!まさに一石二鳥です。
高齢になると事務的処理能力が低下する
いつまでも元気でいて欲しい両親ですが、年々老いていくのが事実。細かい調べもの付きのエンディングノートは、面倒に感じるのも無理がありません。
残念ながら、高齢になると事務的な処理能力はぐんと低下します。
本当は、誰かにやって欲しいと思っている方も多いのではないでしょうか。
一緒にノートを書き上げることは、手伝いながら実像を把握出来るという利点があるのでお勧めです。
既製品ならページを埋めるだけなので手軽
エンディングノートに必要な内容は、以前紹介した記事の中で詳しく述べてありますので、参考にしながら手近なノートに書く方法もあります。
https://dongurifive.com/middle-aged/life-memo/
費用がかからずに済みますし、直筆で書いてもパソコンで書いてもかまいません。
でも市販のエンディングノートには既成品の良さがあります。
あらかじめ設問が設けられていますので、それを埋めるだけなので手軽ですし、なにより抜け落ち事項が無いので安心です。
エンディングノートで大事なのは
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エンディングノートを書く最大のメリットは
親…自身のこれからの人生の指針が出来る
子…一緒に親の人生を振り返り、認め、ねぎらう気持ちが生まれる
ではないでしょうか。
エンディングノートは人生を終わりにするノートではありません。これからの未来を有意義にするためのノートです。
この一冊を機会に、さらに親子の絆が深まることを願ってやみません。